解説
地方国公立大(下位)+中堅私立大(下位)
「STARS」に代表される下位国公立大学が該当。私立大学からは「日東駒専」「産近甲龍」「愛愛名中」といった大学群が名を連ねる。
実力
入りやすい国公立大学とは言っても、各県で1番の公立進学校でさえも中間層に食い込まないと合格圏内とは言えず、下位層では苦戦を強いられる。共通テストで多くの科目をソツなくこなす必要があるので、落ちこぼれた生徒ではなかなかついていけない。このような進学校でマトモに面倒を見てもらえるのは、せいぜい「中の下」までの生徒である。
私立大学の場合は、上記のような高校偏差値70前後の高校であれば大部分の生徒は合格可能だが、それでも地方の進学校の場合は格差が大きいため、全然太刀打ち出来ない層も一定数いる。それどころか、もはや大学受験に挑むに値しない連中まで出てくるくらいだ。
社会的評価
この層になると、大手企業の就活においては、正直あまり学歴的な優位性は見出しにくく、特に私立大学だと学歴フィルターに引っ掛かってしまい、折角エントリーシートに記載した志望動機やガクチカが全く読まれないままサヨナラされることも少なくはない。本当は業界によってはチャンスがあるのだが、正直あまり人気のある業界とはいえない・・・。
したがって大手の民間企業よりは、学歴が関係ない公務員試験という選択肢を本格検討してみるべきではないだろうか。当然、公務員試験には上位クラスの学生も参戦してくるが、早めにスクールに通って差をつけておくべし。
また、まだ若ければ、浪人や学歴ロンダリングも一つの選択肢として有効である。
ただし、国公立大学の工学部(特に機械・電気など)・理学部の実用系学科(化学・物理など)は例外と思ってもらってよい。そういうところは現在も推薦応募制度が強く生きており就職が圧倒的に強すぎるので、「学歴フィルター」だの「地理的な不利」だの、全然関係のない世界である。当サイトのD級大学クラスでも、大手へのチャンスは広く開かれている。
どのように巻き返すか
とはいえ就職は、その年の景気により大きく難易度が変わるので、好景気であれば大手への可能性も拡がるだろう。大手企業を諦めないならば、まずは面接試験へと漕ぎ着くために、TOEICやSPIは気合いを入れて勉強をしておくべし。
特にTOEICについては、学歴的なディスアドバンテージを払拭するために、インパクトのあるスコア800越えを目指そう。一見、無茶を言っているように聞こえるかもしれないが、「日東駒専」レベルに一般入試で入れるなら、全然狙えるスコアだ。
また、田舎では「国公立大学」というブランド力は根強く(関西ですらそうなのだ)、最も難易度の低い国公立でもその括りで扱ってくれることは珍しくはない。
さらには、大手にこだわらないのであれば、この階層の学生も地元ではそこそこの力を持つので、小さくとも地元の優良企業を探して転勤のない安定した人生を送るのもよし。
下位国公立大は、学歴フィルターに引っかかるのか?
一抹の不安
私立大学の場合は、B級はセーフ、C級は当落線上、D級は・・・である。国公立大学では、B級はもちろんセーフ、C級もセーフ、そしてD級の場合はどうなのだろうか?
これこそ、まさに「企業による」としか言いようがなく、「国公立大学であれば日系大手企業の学歴フィルターはどこも大丈夫!」と明るくは言い切れない。
C級大学の解説ページでは、同クラスの学生は大手企業への就職活動においては最も微妙な立ち位置にいるという旨の記載をしたが、D級国公立の学生もなかなか微妙な線をいっている。
学歴フィルターの考え方
基本的には、面接・筆記試験・エントリーシートの選考について全て対応しきれないので、一定の線を引いて、それ以下の学歴ランクのものは落とす・・・つまり、下位層の学生を最初から振り落とすために使われる。
私立大学は早慶からFランク大学まで非常にその差が激しいため、採用側にとってこの学歴フィルターは特に有効となる。
それに対して国公立大学の場合は、一定の差はあれど、どこの学生も多くの科目で満遍なく基礎力を有しているため、下位層の学生が殆どいない。さらには、地方国公立大学の学生は、地理的な要因から大手企業にエントリーしてくる絶対数は都市部の私立大学に比べると少ない(と思う)。
このような状況だと、国公立大学の学生に対して学歴フィルターをかける意義は、私立大学の学生に比べると薄いと考えられ、D級でも国公立大学であれば日系大手企業へのチャンスもまだまだ残されていると言ってよい。
人気企業だと・・・
ところが、誰にでも名が知られており待遇も素晴らしく、上位大学の学生からも人気のある企業にもなると、応募者数も1万人を越えることもあるため、さらにフィルターをキツくする必要がある。こうなると、国公立大学とは言えど、当クラスの学生も危なくなってくる可能性は否定できない。
私立大学の下位層を足切りするという考え方以外にも、線引きするためのもう一つの考え方として、私立大学の合格ラインとされることが多いB級大学の「GMARCH」「関関同立」と同等以上の学力を持つ国公立大学の学生を選考対象とするというフィルタリングもある。
つまり、下位層の振るい落としだけではなく、初めから優秀層のみを囲い込みにくるという、より積極的なフィルタリングである。
有力説としては「GMARCH」「関関同立」と同等以上の学力を持つのは、「5S」に代表されるC級クラス以上の国公立大学が該当する上(C級下位だと僅かにマーカンには及ばないかもだが)、学生数の累計も私立(B級まで)=国公立(C級まで)というところからも、この考え方だと当クラスの国公立大学の学生が漏れてしまうケースも考えられる。
国公立大学の中から、学歴フィルターを通過させる大学をわざわざ選定する手間はあるのだが、人事部というところは仕事柄必要ながらも学歴話が大好きな人達も多く、それくらいの手間は苦とするどころか、むしろ喜んで励んでしまうことだろう(この部分は完全なる推測と経験則の話なので、話半分程度に読んでもらえれば)。
フィルター通過後は
当クラスの地方国公立大学は、大手企業が集中する東京から遠く離れた土地に所在することが多いため、その分、都会での就活には不利となる。オンライン面接による環境の改善が急速に進んだように見えるが、今後どうなるかは未知数。
地方国公立大学は都市圏の有名私大に比べると大手企業におけるOB数も少なく、社内の政治力の強さにも差が出てくることとなる。
あんまり気にせず
とはいえ、「STARS」の学生の中に超一流企業である某大手総合商社の内定を獲得した者もいることから、やはり企業によって設定はまちまちである。そして、繰り返しにはなるが、景気次第なところもある。
懲りずに色んな企業に挑戦すればチャンスはモノに出来ることが実証されているので、前向きに臨んでいきましょう。
さいごに
「日東駒専」「産近甲龍」クラスで、同世代の上位20~30%あたりと言われる。
D級呼ばわりは失礼だったが、社会の中では堂々の上位層に位置するので自信を持って。
関係大学群
・STARS
・成成明学獨國武
・日東駒専
・産近甲龍
・外外経工佛
・愛愛名中
・大東亜帝国
・中東和平成立