世界大学ランキングと日本の学歴ランキング

コラム

世界大学ランキング

世には様々な「大学ランキング」で溢れており、その評価軸も、偏差値・就職実績・資格実績・企業人事からの評判・受験生からの人気度・・・数えきれないほど多種多様である。

その中でも最も有名かつ権威のあるランキングが、ご存じ「世界大学ランキング」だ。毎回順位が発表される度にあらゆる媒体で報道され、日本の大学の低迷ぶりがいつものようにクローズアップされる。

それにしても、中国はもちろん、東南アジア等の新興国における大学の台頭、日本はオワコンだのといったニュース・記事が、「またこの話か・・・」とウンザリする程、年に何度も何度も聞こえてくる。

それもそのはず、「世界大学ランキング」というのは一つだけではない。教育情報誌、大学評価機関によりそれぞれ別の「世界大学ランキング」があるのだ。その中でも主要なものは3つ。そして、それぞれに個性・特色が見られる。

1.THE世界大学ランキング

世界の大学ランク

順位大学
1University of OxfordUnited Kingdom
2Harvard UniversityUnited States
3University of CambridgeUnited Kingdom
3Stanford UniversityUnited States
5Massachusetts Institute of TechnologyUnited States
6California Institute of TechnologyUnited States
7Princeton UniversityUnited States
8University of California, BerkeleyUnited States
9Yale UniversityUnited States
10Imperial College LondonUnited Kingdom

日本の大学ランク

順位大学学歴ランク
39東京大学S級
68京都大学S級
201~250東北大学A級
251~300大阪大学A級
301~350名古屋大学A級
301~350東京工業大学S級
501~600北海道大学A級
501~600九州大学A級
501~600東京医科歯科大学
501~600筑波大学B級
601~800関西医科大学
601~800産業医科大学
601~800横浜市立大学B級
801~1000会津大学D級
801~1000藤田医科大学
801~1000広島大学B級
801~1000順天堂大学
801~1000慶應義塾大学A級
801~1000近畿大学D級
801~1000神戸大学A級
801~1000久留米大学F級
801~1000日本医科大学

評価基準

1.教育(30%)
2.研究(30%)
3.論文被引用数(30%)
4.国際性(7.5%)
5.産業界からの収入(2.5%)

研究力、教育リソースがメイン

「説明不要」と言いたくなるほど有名な大学ランキングであるが、冠詞の“the”ではない。

“THE”とは“Times Higher Education”の略であり、“Times”とはイギリスのタイムズ誌のことである。

評価基準の比率から見て、教育と研究を二本柱としているようにも見える。ただ、論文の被引用数は後進の研究への貢献度合を示す指標として有用であり、これも研究実績の一指標となる。ということで、教育もメイン指標の一つとしながらも、どちらかというと研究に最も比重においているランキングだと言えるだろう。

他には国際性産学連携収入といった要素も勘案されているが、日本の最高峰である東京大学・京都大学でさえも国際性に関しては極端に低いスコアとなっている。

1.教育

上記の項目の中でもさらに内訳があり、教育については、評判調査: 15%、教職員対学生比率:4.5%、学士号~博士号取得者と教員の比率: 2.25%、博士号取得者と教員の比率: 6%、教育機関収入: 2.25%となっている。

特に高い比率を占めるのがタイムズ紙による評判であるが、これはタイムズ紙による学術評判調査というものが実施されており、世界各地の研究者に対して「研究や教育に貢献している大学はどこか」という調査票が送られているとのこと。

2.研究

内訳は、評判調査: 18%、研究収入: 6%、研究生産性: 6%。

評判調査は上記の通り。研究生産性についてはElsevier社の Scopusという査読済み文献のデータベース上に登録された文献の掲載数をもとに算出されているとのこと。どうやら大学の規模で割り算しているようだが、その規模はどのように算出しているのかまでは記載されていない。

3.論文被引用数

特に内訳はないのだが、大学規模での有利不利が出ないように論文の平均引用回数を計算しているようだ。

また、特徴的なのは研究分野によって論文の引用量が違うので、引用量の多い分野に偏った大学に有利にならないよう調整されているとのことであり(それを一体どうやって計算したのかは書かれていないが)、それが正確だとするならば、これはなかなか研究力指標としての精度は高くなるのではないのだろうか。

4.国際性

留学生比率:2.5%、外国人スタッフの割合:2.5%、国際連携2.5%という内訳。

「スタッフ」というのは教員なのか職員なのか両方なのかは読み取れなかった。国際連携というのは文献の共著者に外国人がいるか等。

5.産業界からの収入

特に内訳はないが、大学が産業界でどれだけ評価・期待されているかという指標として使われている。

日本版

ちなみにこの「THE 世界大学ランキング」だが、「日本版」もベネッセによる協力のもと発表されている(上のリストとして掲載した、日本の大学だけ抽出したものとはまた別)。

そこでは評価基準が「世界版」とは変わっており、教育力・国際性の方が主な指標となっている。東北大学が東大・京大をおさえて1位となり話題となったのは、コチラの方。

2.QS世界大学ランキング

世界の大学ランク

順位大学
1Massachusetts Institute of Technology (MIT)United States
2University of CambridgeUnited Kingdom
3Stanford UniversityUnited States
4University of OxfordUnited Kingdom
5Harvard UniversityUnited States
6California Institute of Technology (Caltech)United States
7Imperial College LondonUnited Kingdom
8University College LondonUnited Kingdom
9ETH ZurichSwitzerland
10University of ChicagoUnited States

日本の大学ランク

順位大学学歴ランク
23東京大学S級
36京都大学S級
55東京工業大学S級
68大阪大学A級
79東北大学A級
112名古屋大学A級
135九州大学A級
141北海道大学A級
197慶應義塾大学A級
205早稲田大学A級
312筑波大学B級
338広島大学B級
363神戸大学A級
392東京医科歯科大学
490千葉大学B級
501-510横浜市立大学B級
531-540一橋大学S級
561-570新潟大学C級
571-580長崎大学C級
601-650岐阜大学C級
601-650金沢大学B級
601-650岡山大学B級
601-650大阪市立大学B級
651-700群馬大学C級
651-700熊本大学B級
701-750鹿児島大学C級
701-750立命館大学B級
701-750徳島大学C級
701-750東京都立大学B級
701-750東京農工大学B級
751-800大阪府立大学B級
801-1000国際基督教大学B級
801-1000立命館アジア太平洋大学D級
801-1000信州大学C級
801-1000上智大学B級
801-1000東京理科大学B級
801-1000山口大学C級

評価基準

1.学術的評判(40%)
2.雇用主の評判(10%)
3.教職員/学生比率(20%)
4.教員あたり論文被引用数(20%)
5.国際的な教職員比率(5%)
6.留学生比率(5%)

概要

“QS”とは“Quacquarelli Symonds”というイギリスの大学評価機関のこと。

こちらのランキングも大学の研究と教育がメインテーマであるようで、元々“QS”は「THE世界大学ランキング」の作成に協力していたのだが、どこかのタイミングで袂を分かってしまったようだ。

1.2.学術的評・雇用主の評判

全世界、13万人を上回る研究者の意見を集める世界最大の学術的意見調査を実施している。しかし、各分野で高名な方々による意見とはいえ、研究者・雇用者による評判が50%を占めるという特徴から、「THE世界大学ランキング」に比べると定量的な指標よりも、主観的な評価に重きが置かれていることが特徴的だ。また、ここでいう「雇用者」とは一体何者達なのだろうか。。。

だが、この評価指標は結構当たっているという声もあり、現に我が国が誇る東京大学、京都大学ともに非常に高い評価を得ている。特に東大は100点満点を獲得しており、オックスフォード・ハーバード・MIT等と同じ領域にいるのだ。つまり、日本のS級大学というのはまだまだ堂々たる世界のS級大学なのである(多分)。

3.教職員/学生の比率

この比率が高いほど教員は教育の負担が軽減され、学生はより親身な教育を受けることが出来るという指標だが、日本では全体的に国立大学がこの点では恵まれていることで有名だ。

と言っても、これだけで評価全体20%を占めるとはなかなか思い切っているように見えるのはワシだけだろうか?(笑)

4.教員一人あたりの論文被引用数

「THE世界大学ランキング」でも似たような指標があったが、こちらの分母は教員数である。

全論文の中にどれだけ引用回数の多かった論文があったのか、また、教員数に見合うような質の高い論文数は出せているのか、いずれの視点も重要だ(前者はTHE後者はQS)。

ただ、「THE世界大学ランキング」とはどうも教員数の数え方が違っているようであり、教員数がTHEに比べて20%以上増えていた大学も見られた。(自己申告制という話もあり明確なルールは不明)。

5.6.国際的な教職員比率、 留学生比率

これもTHE世界大学ランキングと同様、日本の大学はここのスコアが極端に低い。

3.ARWU

世界の大学ランク

順位大学
1

Harvard University

United States
2

Stanford University

United States
3

Massachusetts Institute of Technology (MIT)

United States
4

University of Cambridge

United Kingdom
5

University of California, Berkeley

United States
6

Princeton University

United States
7

University of Oxford

United Kingdom
8

Columbia University

United States
9

California Institute of Technology

United States
10

University of Chicago

United States

日本の大学ランク

順位大学学歴ランク
24東京大学S級
41京都大学S級
101-150名古屋大学A級
151-200大阪大学A級
151-200東北大学A級
151-200東京工業大学S級
201-300北海道大学A級
201-300筑波大学B級
301-400慶應義塾大学A級
301-400九州大学A級
401-500広島大学B級
401-500神戸大学A級
401-500岡山大学B級
601-700千葉大学B級
601-700順天堂大学
601-700北里大学C級
601-700東京医科歯科大学
601-700東京理科大学B級
601-700早稲田大学A級
701-800金沢大学B級
701-800近畿大学D級
701-800信州大学C級
801-900長崎大学C級
801-900沖縄科学技術大学院大学
801-900大阪市立大学B級
801-900徳島大学C級
801-900横浜市立大学B級
901-1000熊本大学B級
901-1000奈良先端科学技術大学院大学
901-1000埼玉大学C級
901-1000総合研究大学院大学
901-1000東京農業大学D級

評価基準

1.教育の質(10%)
2.研究の質(40%)
3.研究成果(40%)
4.一人当たりの業績(10%)

研究力重視

覚えにくそうな略称だが、これは“Academic Ranking of World Universities”の略であり、日本語では「世界大学学術ランキング」と訳され、こうして見ると意外とシンプルな名称だった。作成しているのは、“Shanghai Ranking Consultancy”という機関(独立機関とのことだが・・・)。

評価基準の内訳をみてみると、当ランキングでは一層研究成果に重きを置いていることが分かる。さらに細かい内訳としては、ノーベル賞・フィールズ賞受賞者の輩出(卒業生、教員それぞれ別)、高被引用論文著者、Nature誌・Science誌での掲載論文数が使われている。

THE、QSとは色が違う

お馴染みのノーベル賞に、数学科における世界最高ランクの賞であるフィールズ賞の受賞者、そして世界には数百(もっと?)にもおよぶ学術誌が存在するが、Nature誌・Science誌はまさに頂点に位置する存在である。

このことから、各大学の中でも相当傑出した研究者・研究実績を有しているところがスコアが上がりやすいと見られる。

となると、国内のトップ大学や規模の大きい大学からそういう傑出した存在は産まれやすくなるが、最後の指標(一人当たりの業績)では、これまでの指標スコアをフルタイムの教員数で割っているという規模の違いによる有利不利調整の配慮も僅かながらされている。

注意点

代表的な世界大学ランキングの概要は以上となるが、どれも結構クセがあるということがお分かりだろう。

THEもQSも意外と主観がかなりの割合を占めていたりもする(とても質の高い主観ではあろうが)。

いずれの世界大学ランキングも様々な要素が盛り込まれており、純粋な研究力・教育力だけを表す訳ではないので、それぞれの性質をよく踏まえた上で参考にしなければならない。それぞれに評価基準の項目がいくつも定められているが、総合ランキングのみならず項目ごとのランキングも公表されているのでフィルタリングも可能だ。ただ、それもどのようにスコア付けされているかはよく調べておいた方がいいだろう(しかも原文でね)。

先述のように日本の大学は国際性のスコアが低いことに加え、日本語で論文を書くことも当然多くなるので他国では引用され辛いこともあり被引用論文数のような評価項目でも苦戦しやすいところはある(10年以上前のデータだが、原著論文でさえも3割がまだ日本語論文とのこと)。

日本の学歴ランキング

権威などない

主に学生・卒業生が評価対象

こうしてみると、わが国でのクソしょーもない学歴論争によって生み出される、当サイトも含めた日本の学歴大学ランキングというものは、世界大学ランキングとはまるっきり別物であることが分かるだろう。

世界大学ランキングでは研究力・教育力が重視され、日本の学歴ランキングでは入試難易度・就職力が重視される傾向にある。

お互い相関はありそうなものだが、その評価方法はまるで違うものである。そして、世界大学ランキングは大学自体のリソース・教員の成果に重きを置かれたものだが、日本の学歴ランキングは主に学生の学力や実績に主眼があてられたものであり、対象がそもそも大きく異なっている。

くだらないのに気になってしまう

中でも、偏差値・入試難易度によるマウント合戦は全国民の関心事であるが(気にしてないふりしてすごく気にしている)、大学の高尚な理念とは程遠い、なんとも低次元なものに過ぎない。

上表でも一目瞭然だが、各世界大学ランキングは当サイトの学歴ランク順とは一致していない。強いて言うなら「QS世界大学ランキング」が最も当サイトのランキングに近いと感じているが、QSに限らず、S級大学である一橋大学があまり高い位置にいなかったりと、明らかに世界大学ランキングの方は理系重視であることが伺える。

何のための大学?

就職ではなく勉学のため

散々言われていることだが、大学は本来、就職のために行くところではない。新たな知見を創造しそれを社会に還元することこそが大学の本分であり、自分の専攻を選びそれを深く学んでいくことが目的のはずである。大学選びも「就職に有利」ではなく、学びたいことを学べる大学・学部を選ぶのが本来の在り方である。

しかし、それが本当に豊かな将来につながるかどうかは・・・よく考える必要がある。

現実は・・・

我が国の新卒採用のシステムとして、特に給料・待遇の優れた大手企業では現代においても「学歴(学校歴)」は重視され、限られた人員・予算で採用活動を進めねばならない企業にとって、効率よく選考を進めるためのツールとして学歴が利用されているという実態がある。

この状況では我が国において大学が「就職予備校」になってしまっているのも致し方ない面はある。さらに、我が国の若者たちの、人生の序盤戦における勉学の出来具合に関する序列化の集大成として大学受験があり、その戦いの末に得た学歴がその人の「頭の良さ」に関する指標になってしまうところもある。

人は学歴から離れられない

学歴とはあくまで過去のものであり、大学卒業から現時点までのさらなる努力の積み重ねによって、その人の知識・知性・教養などのレベルはまた違うものになっているはずだ。みんなそんなことは分かっていながらも、人は多かれ少なかれ人の学歴を見てしまう。たかが人生の序盤戦とはいえ、その序盤戦はあまりにも大きなもの。人が最も成長する時期とは、何を隠そう人生最初の22年間だ。知性も人格も人生最初の1/4くらいで、その殆どが形成されてしまう・・・それもみんな分かっているのだ。

そして、子ども・学生が多かった時代よりは多少緩くなってきているとはいえ今も熾烈な受験戦争・就職戦線、ネット上の変なサイト・奇人変人の集う掲示板・学歴をエンターテイメント化するような動画にはびこる学歴煽り等により、大学へ行く目的というのは、「学問に励み社会に役立つ研究成果をあげること」から、「学歴を得ること」へと歪められてしまった。

大学と学歴

人生とは分からぬもの

原点に立ち返って、自分の極めたい学問に挑む、それが叶えられる大学・学部・学科・ゼミ・研究室を選択するということは決して否定されるべきものではない。

一方で、学ぶことは何歳になっても出来るが、新卒カードは新卒の時にしか使えないということは頭に入れておくべきだろう。

さらには、大学入学前に興味を持っていた学問も、いざ入学してその学問に励んでみると「こんなはずじゃなかった」「こんなの役に立つのか」「オレ何やってんだろう」ということは往々にして起こる。

理想通り進めるだろうか

やってもいないことが何故分かる?

これは仕事でも同じであり、実際にやってみたら「思っていたのと違っていた」ことが殆どだ。

逆に、不本意な部署に配属されたものの、会社側が自分の適性をよく把握していてマッチしている仕事を親身に吟味してくれていた場合、意外とその仕事がハマってしまうこともある。

総合職としていろんな部署・地域を経験する中で、ようやく天職に出会う・・・人生そんなものである(最後まで出会えない人の方が多いかもだが)。

自分のことも仕事のことも分かってない

自分を客観的に見ることはそう簡単ではなく、人は自分が思っている以上に自分のことが分かっていない。

そして、学問のことも仕事のことも、高校生・学生が入学・入社する前の段階から正確に把握など出来るはずもなくミスマッチが起きてしまうのも必然である中、入口に立つ前の段階から自分の進むべき道を適格に見極め、それを生涯貫き通すというのはあまりに至難の業だ。

これはアホ

ちなみに、ワシはあまり学問に対して高い意識をもって大学へ進学した方ではなかったのだが、出身大学・学部を選んだ理由の一つとして、ある教授に興味を持ったことが挙げられる。

その教授は専攻においては非常に高名な人物であり、他国からも「この先生のもとで勉強したい」と学生が集まってくるとのことで、大学3年次から始まるゼミにはなかなか入るのは難しいらしく、入学後はそのゼミに入れるように頑張ることに決めていた。

しかし、いざ入学して早速その教授の講義を聞いてみると、高校時代に読んでいた著書に書かれていたこと(こっちに感銘を受けていたのだが)と、その講義で言ってることがてんで違っており「え?ぇえ!?本当に同じ人が言ってるのか?入った大学は間違っていないよな??」と錯乱してしまった(教授はどこかの時点でお立場を変えられてしまったのだろう)。

「なんとしても教授のゼミに入り、オレが先生の目を醒まして差し上げねば!!!」と逆に火が付いたところもあったのだが、程なくしてその教授は大学を退官していってしまった(オレ何やってんだろう・・・オレが今までやってきたことって・・・)。

この例がここで適切なのかは分からないが、進路選択とは人生をかけている中、理想を追い求めた選択というのは、それなりの覚悟が要る話である。

学びは若者の特権なのか?

若いうちがいいんだろうけど

どうしても若くないとダメ?

学ぶことはいつでもできる・・・いやいや、大学受験という試練を乗り越えた直後という、脳がギンギンモードだった頃の余熱がまだ残っており、若く体力もあって多感な時期に学問・研究に臨むのに適しているのはあるだろう。

一方で、最近では社会人による「学び直し」も注目されている。社会の波に揉まれた中で、自分の適性ややりたいことがより明確になり、学生はもちろん教員でさえもよく知らない実社会のことを肌で感じてきた社会人は、また違った視点で学問・研究に臨むことが出来る。「実務」と「学術」の往復により学生・大学ともに新たな知見の創造に繋がる面もある。

ワシの身近な人でも「学び直し」に励んでいる人はおり、今の仕事に直結している学問を深めている人もいれば、仕事を辞めて全く別分野の学問に挑戦している人もいる。

学ぶのにランクって関係ないのかも

失礼ながら当サイトの学歴ランク表に名前を載せていない大学(サーセン)でも順調に学を深めることが出来、大変充実した日々を送っているのが伝わってくる。

世間からは「Fランク大学」と呼ばれていても、「学歴」としての機能は発揮できずとも学問・研究には十分励むことが出来る、そんな良い大学もちゃんとあるようだ。

暇と金があるなら

本当に究めたい学問を見つけたら

何歳になっても学ぶことは出来るとは言ったものの、正確には、人は生涯学び続けなければならないはずである。

学ぶ方法というのは幾つもあり、大学での学び直しというのは沢山ある手段のうちの一つに過ぎないが、やはり大学というのは知の宝庫であり、本格的に何かを深く学びたいなら間違いのない道だ。

最終学歴となる大学の学歴ランクを下げることになったとしても気にしない人は、ブランド・知名度などにこだわらず、手広く大学を探してみるといいのではないだろうか(ここが意外とハードル高かったして 笑)。

皆さん仕事しながら頑張ってる

ただし、現実的には本格的に大学で学びなおすなら、まとまった時間と費用が必要なのは事実だ。最近では学び直しを推奨している企業では、然るべき人物に手厚いサポートを施していたりもする(ワシのとこには全然話がこんけど)。

通信制大学土曜・夜間を利用したカリキュラムを駆使している社会人も多い。それでも、たまに平日でのスクーリングや研究のための調査に出向かねばならない場合もあるので、職場の理解を得る必要は生じる。学ばせてもらった分は職場にそれを還元するという姿勢も大事だ。

「大学ランキング」は人の数だけあります

繰り返しになるが日本の「学歴」という概念は、大学の理念・存在意義とは全くの別物である。大学は「就職予備校」ではない。大学ランキングというものは、「世界大学ランキング」のような形こそが本来の姿である。

 

と言っても、日本がこういう学歴社会になっちゃってるんだから仕方ない。高校卒業後はおとなしく学歴ランク高い大学行っといた方がいいんじゃないだろうか(笑)。

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