SMART

大学群

構成

・上智大学
・東京理科大学
・明治大学
・立教大学
・青山学院大学

レベル帯

B級準AB級中位

概要

名門・難関・人気・有名   私大

上智大学・東京理科大学(上理)に加え、「GMARCH」上位である明治大学・立教大学・青山学院大学3校を加えた大学群。いずれも東京における難関私立大学であり、「高学歴」のギリギリラインであるB級下位大学(「GMARCH」の下位クラス)より頭一つ抜けた名門として一目置かれ、受験生からの人気も高い有名大学で構成されている。

国立大学で言えば「筑横千」と同ランク帯にあり、同じエリアということもあってライバル関係。A級クラスの国立大学合格者ですら当大学群の併願合格は片手間だとそう簡単にはいかず、しくじってしまうこともしばしば。

切磋琢磨

明治大学・立教大学・青山学院大学による合同での入試説明会も開催されており(22年度はyoutubeにて実施)、どうやら各校の公式も、自分たちが同じグループの中にあるという意識を持っているのかもしれない。同時にお互いライバル意識も少なからずあるだろう。

またB級上位大学のICUを含めて「ISMART」というバリエーションもあるそうだが、なかなかマニア向け。

定着しているか?

新勢力

大学群としては割と新顔の方であり、近年では「GMARCH」に取って代わる存在であると一部では言われているが、受験界や社会においてはどれだけ定着しているのだろうか?

う~ん・・・

正直なところ「定着している」と言うにはちょっと物足りないという印象がある。受験の世界においては、一時期「上理」の偏差値が少々下落したことで「GMARCH」上位との差が縮まったことがあり、その結果、当大学群がグルーピングとしてピッタリということで知名度がある程度上昇した経緯がある。

しかし、最近ではその差が再び開き始めたことで一体感が崩れ出し、「SMART」という括りの浸透がいま少し進んでいない。

また、社会においては個々の大学自体はいずれも有名だが、「SMART」という大学群としてはほぼ無名であり、「GMARCH」(というより「MARCH」か)が世間一般の中で圧倒的に定着している状況を覆すには至っていない。

受験界では知名度が上がってきてはいるようだが、社会の中ではまだまだ「?」というところ。

「上理」はコスパ悪い?

上智:数の力こそないが・・・

当大学群の中でも、上智大学・東京理科大学は上位にあることは揺るぎない事実だが、一抹の懸念として言われるのが「上理」のコスパについてである。

特に上智大学は「早慶」「GMARCH」に比べると学生数(卒業者数)が多くなく、現に上場企業において活躍している役員数も多くない。つまり、入社後の発言力や出世が限定的になるのではという見方がある。

※上場企業役員数(2018年)

全体順位 大学 役員数
7位 明治大学 584人
19位 立教大学 233人
20位 青山学院大学 231人
22位 上智大学 193人
25位 東京理科大学 166人

だが、他の指標を見てみると、大手企業への就職率では「GMARCH」上位とはさほどの開きはないものの、平均年収では全世代において大きく差をつけており(上位30校の中で「上理」は中の上くらいだが「GMARCH」上位はほぼ全世代で下位)、卒業後もしっかりと成果を上げていることが読み取れる。

※有名企業400社就職率(2020年卒)

全体順位 大学 就職率
6位 東京理科大学 38.0%
16位 上智大学 31.0%
20位 青山学院大学 29.1%
22位 明治大学 28.4%
32位 立教大学 23.8%

※大学別平均年収については、詳しくはこちらのコラム参照

東京理科:中年以降の伸びは微妙だが入口では強い

むしろ、学閥・出世力が気になるのは東京理科大学の方であり、上場企業の役員数、さらには平均年収も上智大学より見劣りしてしまう(学生数は上智より多い。現役の役員が学生だった時代はどうだったか分からないが)。

やはり理系は文系に比べると出世が厳しい状況にあるのかもしれない。この辺は「電農名繊」も似たような状況だ。だが、理系専攻の利点を活かした大手企業への就職実績としては素晴らしいものがある。出世以前にまずは大手企業へ入らなければ何も始まらないということも確か。

結論:コスパそんなに悪くなくない?

したがって、特に上智大学は「GMARCH」に比べるとコスパが悪いと言われることもあるが、上記の通りそれぞれの強み(上智は入社後、東京理科は就活時に強い)があるので、力のある受験生は気にせず「上理」を目指せば良いのではないだろうか。

ただ、コスパ的な面で言うなら「早慶」の中位学部あたりに引っ掛かれば文句なしなのかもしれないが。。。

「SMART」の今後

勢力図は変わっていく

現状、大学群として定着はしきれていないのだが、今後の展開は楽しみなところもある。かつては東京理科大学が「GMARCH」上位程度の位置だった時代もあったのだが、今ではそれらとは確かな差を付けている。

今後、東京理科大学のように地位を上げてくる可能性が高いのが、いま最も勢いのある大学の一つ、明治大学である。女子学生の囲い込みに成功し、よりハイソなイメージのある立教大学・青山学院大学を抑えて受験者を急増させている。

ランクは違えど近畿大学・東洋大学のように人気・勢いを感じさせ、「早慶明」とまで呼ばれることもある。ただ、その括りはあくまで人気の話に過ぎず、まだまだレベル的には、これから「上理」を捉えていかねばならない段階にある。

「SMART」な未来が来るか?

明治大学が「GMARCH」から完全に抜け出してしまうのか、それとも立教大学・青山学院大学も追随して「SMART」が横一線で並ぶ日が来るのか?

もしくは、上智大学・東京理科大学が貫禄を見せて他の3校を引き離し、その3校は「上理」追随こそ諦めるが「GMARCH」からの脱却を果たして「明立青(MAR?RAM?)」を形成し、「SMART」「GMARCH」を死語にさせてしまうのだろうか・・・

激戦区において名門難関人気有名私大達が繰り広げる戦争は、今後さらに熾烈さを増していくだろう(に見えつつ、どの大学もだいたい先が見えてるかもだけど 笑)。

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