2024年度 有名企業400社実就職率ランキング発表(速報版)

mensetsu コラム

豊田工業大学 連覇!

タイトル通り、今年も発表された。金メダルに輝いたのは前回王者、豊田工業大学だった。

過去コラムで何度かお伝えしているように、このランキングは公務員として就職していった人や、医・獣医・看護・理学療法など民間企業への就職活動とは別の世界へと飛び込んでいった人たちも分母の中に算入されてしまっているので、その部分を補正しなければ真の就職実績との乖離が大きくなってしまう(そろそろ計算方法を見直してもらいたいものだが・・・)

まだ24年卒の内訳を示す資料が出てきていないので現時点での補正は不可能であり、今回は速報版ということになるが、当サイトのランクと絡めた全体感を以下に簡単に示す。

学歴ランク

ランク 就職率 詳細ランク 就職率
S級 48.4% S級下位 48.4%
A級 33.8% 14.7P A級上位 40.1% 8.4P
B級 26.4% 7.4P A級中位 34.1% 6.0P
C級 16.3% 10.1P A級下位 29.2% 4.9P
D級 11.8% 4.5P B級準A 26.2% 3.1P
E級 12.2% -0.4P B級上位 34.2% -8.1P
B級中位 27.7% 6.6P
B級下位 21.2% 6.5P
C級上位 16.6% 4.6P
C級中位 17.6% -0.9P
C級下位 15.2% 2.4P
D級上位 11.4% 3.9P
D級中位 12.0% -0.6P
D級下位 13.2% -1.3P
E級 12.2% 1.0P

「差」でマイナスになっているところは、学歴ランク通りの序列通りになっていないことを表しているが、補正前でもおおまかには学歴ランクの序列通りだろう。B級上位に関しては上智大学が引っ越してきたり、就職実績トップクラスの電気通信大学・名古屋工業大学の存在が大きく影響している。

E級からは埼玉工業大学が唯一ランクイン。

大学群

大学群 就職率
東京一工 48.4%
旧三工大 42.4%
早慶 40.3%
電農名繊 36.7%
旧三商大 35.4%
上理ICU 34.7%
地帝 31.4%
SMART 31.4%
四工大 26.8%
TOCKY 26.8%
筑横千 24.9%
関関同立 24.4%
GMARCH 24.4%
女子大御三家 19.6%
金岡千広 16.9%
5S 16.0%
成成明学獨國武 14.8%
外外経工佛 13.7%
STARS 13.0%
産近甲龍 12.1%
5山 11.1%
愛愛名中 11.0%
日東駒専 9.8%

東京一工」は今年、東京大学京都大学も現時点では対象外のようで、「一工」である。文系主体でありながら「電農名繊」を振り切った「早慶」はやはりさすがの貫禄を見せる。

関関同立」は「GMARCH」よりは格下感が出ているように語られているが、出口ではまだまだいい勝負をしていることが分かる。両大学群とも上位国立大の「TOCKY」に迫るほど勢いを取り戻しているが(総合職限定で集計してほしいよな。もちろんエリア総合職はNG)、公務員などの分母補正で「金岡千広」がそれにどれだけ迫ってくるかは楽しみである。

地域、区分

この格差

地域 大学数 都会/地方 国公立 私立
関東 44 都会 30 42 72
関西 18 地方 26 2 28
中部 18 56 44 100
九州 6
中四国 6
東北 5
北海道 3

関東地方の人口は日本国全体の35%を占めるが、有名企業400社実就職率ランキングのTOP100においては関東の大学が44%を占めており、人口を考慮しても地域格差の大きさを物語っている。

右側の表は、関東・関西・東海のような大都市圏を「都会」、それ以外を「地方」と区分し、さらに「国公立」「私立」の区分と合わせて二面的に分析した表である(札仙広福・新静岡熊のみなさんスミマセン)。都会の大学が既にTOP100のうち7割以上を占めており、地方においてはもはや勝負が出来るのはほぼ国公立大学しかないく、地方私立は西南学院大学金沢工業大学の2大学のみとなる。

一方で地方国公立の区分は全体の1/4を占めているので、地方の人は当然地元で就職したいという意識もある中、意外とまだ健闘しているように見える。

これがTOP50になると・・・

地域 大学数   都会/地方 国公立 私立
関東 28 都会 18 23 41
関西 8 地方 9 0 9
中部 7 27 23 50
東北 3
九州 2
中四国 1
北海道 1

より上位の50大学で絞ると、その差はより鮮明となる。関東の大学で6割近くが占められ、地方私大は皆無、地方国公立は18%とまだなんとか踏みとどまっている感こそあるが、その多くは地方旧帝大か工学部系統学部が主体の大学である。

分母に補正を施せば、また力関係は変わると思うので、地方国公立の実態としてはもう少し好転するとは考えられる(今年補正版作れるかな・・・厳しいかな~ ← )

昨年度との差

上がった大学、下がった大学

大学名   大学名
宇都宮 +8.6P 国際教養 -8.0P
成蹊 +8.3P 青山学院 -2.7P
名古屋工業 +6.3P 一橋 -2.6P
山口東京理科 +6.2P 豊田工業 -2.6P
秋田 +6.1P 東京海洋 -1.2P
工学院 +5.9P 大阪工業 -0.9P
会津 +5.4P 福井 -0.9P
東京理科 +5.3P 小樽商科 -0.8P
電気通信 +5.3P 金沢工業 -0.8P
富山 +5.3P 群馬 -0.4P
慶應義塾 -0.3P

売り手市場が加速し、全体的に2%強の改善となった。前年度より上昇した大学は差が大きい順にTOP10、下がった大学は今年は11大学しかなかったのですべて掲載した。

中でも宇都宮大学・成蹊大学といったC級中位勢の躍進が目立つ。実は大学によって修士課程(後期)分が分母に算入されていなかったりする可能性も高いのだが、その辺は大丈夫だろうか・・・秋田大学なんてもう補正前でもB級クラスにまで出世していますが(笑)。

国際教養大学 -8.0P

以前より、一時期の勢いがないように思っていたが今回の結果はショックである・・・学生数が少ないので少しの影響でも率には大きく影響する点はあるが、それにしても順位一桁台に食い込んでいた頃を思うと、なかなかツラくなってくる。

昨年度は神戸大学が速報版では大幅に下落していたが、後に修正されたように集計・計算ミスの可能性もある。これ程の売り手市場で8ポイントもの暴落は冷静に考えると異常であり、事実として昨年度から下がった大学の中でも当学だけが不自然に急下降している。1~2か月後あたりに公開されるであろうTOP200の詳細版で修正されることを願う。

大学群別

大学群
成成明学獨國武 +4.4P
四工大 +4.3P
電農名繊 +4.3P
上理ICU +4.1P
愛愛名中 +4.0P
STARS +2.7P
産近甲龍 +2.6P
5S +2.4P
女子大御三家 +2.4P
関関同立 +2.4P
5山 +2.3P
日東駒専 +2.1P
金岡千広 +2.0P
SMART +1.9P
TOCKY +1.7P
地帝 +1.5P
筑横千 +1.4P
早慶 +1.2P
旧三工大 +1.2P
GMARCH +1.0P
旧三商大 +0.6P
外外経工佛 -0.9P
東京一工 -1.2P

成成明学獨國武」はTOP10の段階では4校しかランクインしていないが、やはり成蹊大学のV字回復が大きい。C級上位⇒C級中位への格下げを後悔させるような結果となり、最近勢いが衰えてきているC級私立大学を起爆させるのかどうか、まだまだ今後の動向に目が離せない、面白い要素となりそうだ。

四工大」も「電農名繊」に劣らない伸び率、理科大擁する「上理ICU」、まだ中京大学しか入っいないが「愛愛名中」など大都市圏に所在する私立大学の調子がいいようだ。

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