5山

大学群

構成

・山形大学(鳥海山)
・富山大学(立山)
・山梨大学(富士山)
・和歌山大学(竜神岳)
・山口大学(寂地山)

レベル帯

C級中位C級下位

概要

山の国  ニッポン

名前の中に「山」が含まれる県は6県ある。その中から、B級大学岡山大学を擁する岡山県を除いた5県に所在する国立大学から構成された大学群である。

レベル帯としては、学部学科による差はあるものの、平均すると一般的な地方国立大学クラスといったところ。だが、富山大学や山口大学のように9学部も抱える、堂々たる総合大学も見られる(ちなみに北陸地方の中心といえば金沢市だが、富山市にも大企業の支社・支店が揃っており、意外と経済的に地力のある都市である)。

標準国立大学

大学群としては、さほどメジャーな方ではないが、近年少しずつ認知度を上げているところ。そして、レベル的には「5S」と「STARS」の間にウマいことハマってきたと言えるだろう。

余談だが、序盤で述べた6県以外で、漢字の中に「山」が含まれている国立大学で言うと、岩手大学・福島大学・長岡技術科学大学・静岡大学・岐阜大学・徳島大学・広島大学・島根大学・長崎大学・宮崎大学・鹿児島大学がある(他にもあったら教えてくだされ)。この中でもうひとつの5山を構成するなら岩手・岐阜・徳島・長崎・鹿児島あたりが候補か。本家より少し平均偏差値高くなりそう。

ちなみにどうでもいいが、岡山大学は2つも「山」を持っている。

社会的評価

頑張れば大手への道も

地方国立大学なので、地元では光るが、都会に出るとなかなか傑出することは難しいというのが現実だろう。

とはいえ、有名企業400社への就職率が1割を越える大学が3校(和歌山大学・山形大学・山口大学)あるところを見ると、学歴フィルターを通過出来る大手企業もそこそこにあるようだ。

やはり現代においても国立大学というブランド力は健在であり、C級大学でも大手企業へ就職出来るチャンスはある。また、公務員就職者・医療系学部の学生を分母から除いた「有名企業400社実就職率ランキング」の補正については下記コラムをご参照頂ければ幸甚である。

公務員志向

そもそも当大学群においては、殆どの大学で公務員就職率が20%を越えており、これは「金岡千広」や「5S」を上回る水準である。

教員の道へ進む学生が多いのか、特に地方公務員になる者が圧倒的に多い。やはり都会で大手企業に就職するよりは「地元で公務員」というマインドが元々強いようだ。

他大学群との比較

VS  「5S」

「5山」と同じC級大学クラスの大学群であるが、「5S」は中堅国立大学の集まりとなるので、お互いの入試難易度・就職実績等には差がある。

大都市圏での就職活動を視野に入れるならば、立地面でも、学歴フィルター通過可能性の面でも、「5S」の方が「5山」より確実に有利な立ち位置にいる。

なお、「5S」の新潟大学と「5山」上位の大学では、現代では難易度・就職実績でいい勝負をしている。しかし前者は旧制大学、後者は新制大学なので、大学の歴史・格式では差がある。

VS  「STARS」

こちらも国立の大学群だが、いずれの大学も大都市圏から非常に離れたエリアにある(東京から直線距離で最も近いところですら秋田)からか、「5山」に比べて入試難易度や就職実績は遅れをとっている。

地方の国立大学は「5S」⇒「5山」⇒「STARS」という序列が出来上がっているようだ。

VS  成成明学独國武

C級大学に位置する大学群となるが、私立大学かつ首都圏に所在しているところに「5山」との性質上の違いがある。有名企業400社への就職率は群内でも格差があるが、上位である「成成明学」は「5山」を上回る。

ただ、「成成明学独國武」の方が圧倒的な地の利があることや、地方国立の大学生の方が公務員志向が強いことを踏まえると、そのような条件を抜きにした、就活の本来の実力的には「5山」にやや分があるかもしれない。

入試難易度としては厳密な比較は不可能だが、負担は国立大学の方が重い。

VS  日東駒専・産近甲龍

それぞれ首都圏、関西の有名な私立大学群となる。都会にあることと、卒業生の多さから、大手企業への就職活動には有利な環境があるはずだが、それでも実績は「5山」を下回る。

日東駒専」「産近甲龍」ともに難度が上昇傾向にあり、一定の実力がなければ入学出来ないのだが、「5山」に代表される地方国立大学にはまだまだ及ばないことが示されている。

まとめ

「5山」は標準的な国立大学ではあるが、各県トップクラスの公立高校でも、中間層に食い込まないと合格圏には入れない。つまり中学生時点での目線で見ると、トップ高校に確実に合格出来るくらいの成績を収めているレベルが目安となる。

厳密に言うと、中間層とは言っても「中の下」あたりでは心もとなく、「中の中」にはいておきたいところ。

田舎では、県一番の高校に入れることは大変な名誉だが、そこですら下位層では「5山」に届かない。このように、地元でも厳選された人材でなければ、C級以上の国立大学には入れない厳しい世の中である。

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