日東駒専

大学群

構成大学

本大学
洋大学
澤大学
修大学

レベル帯

D級上位D級中

概要

「中堅私大」と呼ばれるが・・・

東京23区内に本部を置く有名中堅私立4大学で構成される。「中堅私大」と一口言ってもいくつかの階層に分けられ
上位:「成成明学獨國武
下位:「日東駒専」
となる。

他の説としては「大東亜帝国」も「中堅私大」と認識し
上位:「成成明学獨國武」
中位:「日東駒専」
下位:「大東亜帝国」
という認識もある。

歴史・知名度・位置付け

当大学群の歴史は古く、60年代にまで遡ると言われる。

かの有名な「GMARCH」にも負けないくらいの歴史と知名度を誇り、現にその名は地方にも広く知られ、受験界はもちろん社会においても全国区(知名度的に)の大学群と言える。

昭和の時代における偏差値ランキング表を見る限り、「(G)MARCH」⇒「成成明学獨國武」⇒「日東駒専」という位置づけは、長らく変わっていないようだ。古くから定着したそのイメージから、当大学群は「中堅私大」など凡庸というイメージで語られることが多いが、それは大学受験の中での話であり、大卒以外の学歴層も含めた社会全体の中では、決して平々凡々な人たちではない。

それどころか、受験界の中ですら、もはや「普通」ではなくなりつつあるのが実態だ。

実績・社会的評価

有名企業400社実就職率

大学 実就職率
日本大学 9.2%
東洋大学 8.7%
駒澤大学 7.0%
専修大学 7.0%

むむむ

いずれの大学も1割に届いていない。地方大学ならまだしも、大手企業に対する就職活動としては、都内メインの好立地・好条件であることを踏まえると、これは少々厳しい結果だと言えるだろう。

上記の数値について単純に言い換えるなら、大手企業に就職できる学生が10人に1人もいないということになり、肌感覚でいえば、学内の仲良しグループの中に1人いれば良い方、規模によるがサークル内でも数人しかいないという、結構レアな存在だと言わざるを得ない。

なお、このランキングは分母に公務員就職者や医療系学部の学生も含まれているため、それらの人数を除外した補正ランキングを以下コラムに掲載している。

学歴フィルターの存在

このような状況を考えると、残念ながら多くの大手企業において当大学群は学歴フィルターにかけられて選考対象外の扱いを受けてしまうという可能性が浮かび上がる。

ポータルサイトを通した会社説明会予約において、在籍大学を「日東駒専」のいずれかに設定すると、説明会リリース直後であるにもかかわらず、すぐ全日程が満席・・・東大在籍という設定で同じ説明会の案内ページに入ると、全日程が空席だった・・・という話はあまりにも有名。

それでも大手を諦めないなら

ただ、有名企業400社への実就職率は高くないながらも、10%近くは就職できているところを見ると、当大学群でも大手企業への就職の望みが残されていることは確かである。

各大学の大手への就職先を見てみると、不動産・建築・小売・その他サービス業といった業界が多く見られ、正直あまり人気の高い業界とはいえないが、そこにチャンスがある。また、某大手鉄道会社の名前も見かけるが、これは総合職ではなくプロフェッショナル職などと呼ばれ、会社の中枢ではなく主に現場を舞台に働く形態となる。

公務員試験実績(2018年の公務員就職率)

大学 就職率
日本大学 7.3%
専修大学 6.0%
東洋大学 5.1%
駒澤大学 4.1%

公務員試験についても大手企業就職率と似たような実績となり、いずれも一桁パーセントということで、地方国公立大と比べてみても明らかに見劣りする結果となってしまった。私立大学は上位クラスでさえも、なかなか1割は越えないものではあるが・・・

別コラムでも記載したが、公務員試験は学歴ランクの優劣によって有利・不利が動くことはない平等な競争となるので、D級大学の学生でもチャンスがあるのは間違いないものの、易々と人生逆転できるほど現実はそう甘くはないということがここに示されている。

公務員試験も面接の前に厳正なペーパーテストが課され、推測だが、その実力は大学の入試難易度レベルと相関があるのだろう。したがって「日東駒専」の学生が公務員試験の道で躍進を図るならば、人より早い動き出しが肝心となる。上位ランクの学生たちが浮かれて余裕ぶっこいている隙に、覆しがたいくらいの差をつけておくのだ(言うは易しだが、コレしかない)。

群内格差

2段階

「日東駒専」の中ではさほど大きな格差はないように見受けられるが、敢えて上位・下位に分けるとするならば、偏差値・各種実績を踏まえると

上位:日本大学・東洋大学
下位:駒澤大学・専修大学

という分け方となるだろう。

上位

国内最大のマンモス大学である日本大学、某陸上大会や学食ランキング優勝で名を轟かせた東洋大学が該当する。

当大学群のみならず都内の私立大学の中でもこの2大学は人気があり、「産近甲龍」に属する西の人気ナンバーワン私大であるの近畿大学と並んで勢いを感じさせ、当サイトにおいてもD級上位大学としてランクされている。

特に東洋大学は年々難易度を上昇させており、「成成明学獨國武」にも食い込むどころか、「GMARCH」にめでたく合格したのだが滑り止めのはずの東洋大学に落ちていたという話も度々聞こえてくるようになった程である。「東洋大学の偏差値上がりすぎじゃね?」「もはや難関大!」という声も。近年どうも入試方式を細分化したり、定員を中期・後期日程に寄せたりしているようだが・・・(おっと)。「白山の哲学」と呼ばれ、文学部が看板学部となる。

下位

駒澤大学は仏教(曹洞宗)の大学であり、禅を重んじる。駒澤OBの話によると、スティーブ・ジョブズも訪れたという同宗の総本山である福井県の永平寺に修行体験に行く機会もあるとのこと(強制かどうかは聞くの忘れた)。

「駒沢大学」という東急電鉄のが東京都世田谷区にある・・・が、駒澤大学のキャンパスからは何故かちょっと微妙に離れた距離(10分ちょっとで行けそうではあるが)。かつては東急玉川線という路面電車が走っており、同キャンパスの近くに電停が設けられていた。しかし、同線の地下化に伴いその電停は廃止、そこから一つ渋谷方面寄りに離れた電停だった真中電停(現在の「駒沢大学」駅)は「駒沢公園」駅として再出発する予定だった(駒沢オリンピック公園のこと)。これに対して同学は当然反発するが、駅名を「駒沢大学」駅としてもらうことで落ち着いたという経緯がある。

専修大学は、経済学部をはじめとした社会科学系の学部が強く、その力を活かして、公務員試験は当大学群で上位の実績を残している。東京の中心、すなわち日本の中心である千代田区に所在する素晴らしい立地が魅力(違う県のキャンパスもあるけど・・・)。

部活も野球・サッカーなど強豪が多く、レスリング部については、かの長州力を輩出している。

日東駒専は普通にむずい

「普通の大学」?侮るなかれ

「日東駒専」の印象については、人によって色々な捉え方があるのは勿論なのだが、「“高学歴”の称号を逃した」「“エリート”ではない」など、あまり名誉とは言えない印象を持たれてしまっているケースも多いことだろう。

上記の通り、就職等でも大手企業・公務員については決して高い確度を持ち合わせているとは言えず、その認識は否定し難い面もある。

しかし、該当ランクのページでも記載したが、「日東駒専」の学力は大学受験経験者のみならず一世代全員の中では、上位20%台と言われ、この数値は「日東駒専」の学生・出身者は社会の中で上位層に入ると言って差し支えない。

“普通の人”では入れない

ランク解説のページでも同じようなことを書いたのだが、本稿でも改めて述べさせて頂く。

中学生目線でいえば、都市部にある一学年200名前後の中学校でいえば40~50番台というクラスに当たる。これは学年の中ではトップクラスではないものの、だいたい「上の下」あたりの位置であり、県の規模にもよるがエリアで2~3番手の高校に進学するレベルであろう。

つまり、「日東駒専」に一般入試で入った学生・卒業生は社会全体の中ではかなり頭がいい人たちなのであり、「中堅私大」の一言からくる平凡なイメージひとつで片付けるにはあまりに失礼なのだ。

「中堅」というのは、あくまで大学受験の世界での話であり、現代における同大学群の一般入試は、誰でもそう簡単に合格を勝ち取れるようなレベルではない。私立大学定員厳格化により(補助金に関わってくる)、B級大学・C級大学志望者でも滑り止めに失敗することも珍しくはなくなってきており、難度も年々上昇している。

彼らでさえ、雇われの身としては勝ち組の待遇を得られる大手企業・公務員への就職はかなり厳しいが、この現代日本において、そのような身分を得ることが如何に難しいことなのかが表現されているとも言える。

日本大学

超マンモス校

本来、特定の大学を特別扱いをするのはあまり良くないのだが、我が国でも大きな存在感を放っている日本大学については特筆しておきたい。

本学は日大(にちだい)の愛称で親しまれ、学生数は8万人に迫る国内随一のマンモス校として有名。ちなみに学生数国内2位は5万人超の早稲田大学であり、圧倒的大差をつけて日本大学がダントツであることが分かる。

大変多くの学生を抱えるので、キャンパスは20近く、東京都内は勿論のこと、関東一円、福島県・静岡県にも及んでいる。

桜門会

そんな日本大学は社長の輩出数が1位であり、2位の慶應義塾大学にもダブルスコアを付けての優勝となっている。

日本大学の強みは圧倒的な数の力であり、どんなコミュニティにも必ず(は少しばかり言い過ぎかもだが)関係者が所属している。例えば、親戚を広く見渡してみると日本大学出身者がどこかにいないだろうか?また、企業でも日本大学出身者はちらほら見かける(ただ個人的には、大手企業において「総合職」の人は見かけたことがないけれど・・・)。

特に関東では、公務員にも日本大学のOB・OGは多く見られ、公務員の就職率はともかく、就職者の絶対数はやはり本学が国内トップである。大手企業では慶應の「三田会」・早稲田の「稲門会」にはかなわないだろうが、中堅クラスの企業になると日本大学の学閥「桜門会」が最強という声もある。

大きいことは良いことだ

早慶が、社会でS級大学を相手に互角に近い戦いを繰り広げられるのは、圧倒的な数と固い団結力の賜物である。日本大学も国内最大のネットワークを活かし、商談に繋がる人脈・出世など、その学歴ランク以上の恩恵を享受することが出来る。

たとえ大学が厳しい逆風に晒されたとしても、そこから巣立った人たちによる巨大な結束はそう簡単に崩れてしまうようには思えない(むしろ、そういう時にこそ力を増す可能性すらある)。

単なる学歴序列の枠組みだけでは語れない、国の名を冠するに値する魅力が、そこにはあることだろう。

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