構成大学
・成蹊大学
・成城大学
・明治学院大学
・獨協大学
・國學院大学
・武蔵大学
レベル帯
C級上位~D級上位
概要
首都圏に所在する、中堅私立・準難関とされる大学で構成されている。
大学群名が7つの漢字で成り立っているので、パッと見たところ7大学と勘違いしがちだが、明治学院大学だけ2文字も使っているため、6大学というメンバーである。「新・東京六大学」とも言いたくなりそうだが、東京にキャンパスを構えていない大学があるので惜しいところ。
大学群としての歴史は古い方ではないが、関東では「GMARCH(B級大学)」と「日東駒専(D級大学)」の間に入る位置付けとしてお馴染みであり、当サイトではC級大学としてランクされている・・・と言いたいところだが、厳密には1校だけ違う大学もあり、同じC級の中に6大学全てがおさまりきらず、群内格差は結構激しい方である。
理系は、成蹊大学の理工学部のみであり、殆どが文系専攻の大学であるところも特徴的。
群内格差
2段階説と4段階説
当大学群は大きく、
上位:「成成明学」
下位:「獨國武」
というように二分されると言ってよいが、もう少し細かく序列をつけるとすれば、下記のとおり4段階で表される。
上位:成蹊大学(C級上位大学)
中の上:成城大学・明治学院大学(C級中位大学〜C級下位大学)
中の下:國學院大學・武蔵大学(C級下位大学)
下位:獨協大学(D級上位大学)
上位(成蹊)
当大学群のトップを走るのが東京都武蔵野市、住みたい街ランキングで上位の常連となっている吉祥寺に所在する成蹊大学である。同ランクの大学群である「女子大御三家」の筆頭、津田塾大学と並んで「準GMARCH」と言っていい存在だ。
看板学部である経済学部をはじめ、「偏差値は法政大学や学習院大学に匹敵するのでは」とも言われるが、まだ僅かに及ばない模様。大手企業就職率も「GMARCH」水準に一歩及ばないが、例年、当大学群内では不動の1位としての座を譲らない(法政大学とほぼ変わらなかった年度もある)。
中の上(成城・明治学院)
2位争いをするのは成城大学・明治学院大学であり、どちらも間違われやすい大学が他にあり、紛らわしい。
「成成・・・」というところからも、成蹊大学と名前はおろかランク・偏差値・実績まで似通ってしまい、非常に紛らわしいのが成城大学。実力・実績的には成蹊大学にはやや遅れを取っているが、キャンパスの土地柄もあり落ち着いた校風である。
明治学院大学は某B級中位大学との紛らわしさから、地方においても知名度がそこそこある。実際は姉妹校でもなんでもなく無関係。ちなみに、創立は明治学院大学の方が先(当時は名前はもちろん違っていたが)。3・4年次からは通うキャンパスは、なんと白金。
このクラスの2大学は、それぞれ国内有数の高級エリアに所在するという立地が特徴的。
中の下(國學院・武蔵)
この辺りから大手企業への就職率は1割を切るようになり、「成成明学」とのちょっとした壁を感じる。明学もC級下位という同ランクではあるが、國武は入試難易度的な位置づけが「日東駒専」よりは上だということでギリギリC級とさせて頂いたが、就職実績も考えれば同ランクとはいえ差があることは否定できない。
國學院大學は史学系をはじめとした文学部が有名であり学生数も多い。それ故か有名企業400社実就職率としては当大学群最下位ではあるが、神道文化学部の実積もあるのか、神社への就職(?)はメチャ強い。
武蔵大学は当大学群では最も学生数が少なく、OB数が少ないので就活・出世での影響力に限界があるのだが、それを逆手に取った少人数教育で個々の能力を鍛え上げられる。文系3学部のみの、こじんまりとした大学であったが、2022年度から国際教養学部が新設される予定。得意の少人数教育を生かした リベラルアーツ&サイエンス教育に期待が寄せられる。
下位(獨協)
残念ながら当大学群の中では唯一、D級大学というランクになってしまったのが獨協大学(仲間外れにする意図はないのだが・・・)。全体的な偏差値は「日東駒専」とあまり変わらない水準となる。しかし、「語学の獨協」と呼ばれるだけあり、看板となる外国語学部は2科目ながらも「GMARCH」の領域に踏み込んだ難易度をもつ学科もみられる。
前身となる「獨逸学協会学校」は明治16年の創立となり、1964年にカント哲学の権威であった天野貞祐により獨協大学が開学された。
-
教育の全精力が受験準備に傾尽され、入学が難しく卒業は楽勝である状況を問題視し、厳重に出席を要求し、勉強を奨励すること(特別な受験準備を要しないが、勉強しなければ卒業できない)。
-
大学の人間形成は勉学によるのが本道で、その他の方法は副次的であり、学問を媒介とした人間形成が大学の本質である。
上記のような理念(だいぶ荒っぽく書いたけど)から、当時よりゼミ教育・リベラルアーツ教育といった先進的な取り組みが施されていた。前身の学校名のとおり、ドイツ語とドイツ文化の学習をとおして国際人を育てるところを出発点としており、医学会にも人材を輩出していたとのこと(ドイツ語よく使うしね)。という背景もあり、ドイツ語学科は現在でも「看板中の看板」という位置づけである。
語学の力が活かされているようで、就職先には全国的に有名な高級ホテルの名前も見られる。
同じクラスの大学
個性豊かなライバル達
同じC級クラスの私立大学群としては、理系専攻・女子大といった個性が際立つ「四工大」「女子大御三家」がライバル格(と言っても前者は文系就職組以外はあまり競合しないか)。地方には「成成明学獨國武」クラスに該当する大学群は見当たらないものの、個別の大学としては愛知県の南山大学、福岡県の西南学院大学が該当する。
いずれも特色があったり、地方ナンバーワンの私立大学であったりと、なかなか濃い連中が揃っているので「成成明学獨國武」もそれぞれの個性が霞まないように頑張ってほしいところ。
それ以外にも、目立たないが同格の大学として、以下2大学の存在がある。
北里大学・東邦大学
いずれも都内を中心にキャンパスを構えており、医学系を中心とした理系専攻の私立大学である。医学部以外の偏差値は日東駒専より僅かに上といったところであり、C級下位大学にランクされている。
看板となる医学部医学科では、偏差値では東邦大学が、研究実積では北里大学が優勢だが、医師国家試験の合格率は全くの互角であり、なかなかいい勝負をしている(歴史的には東邦の方がやや長い)。
ただ、この辺りの大学も「成成明学獨國武」と競合する機会はあまりなさそう。
地方国公立大学
C級クラスには、各エリアの国公立大学も多数存在している。就職実積では「成成明学獨國武」の方が良いのだが、それは圧倒的な地の利から来るものに過ぎない。
当サイトのランキングでは大手企業への就職力・地の利を重視した結果として、地方国公立大学と一応同格にはなっているが、純粋な学力で言うと地方国公立大学の方が確実に上を行っているので、その辺りの誤解は禁物である。
社会的評価
数値上の就職実積
有名企業400社実就職率ランキングは以下の通り。
全体順位 | 大学 | 実就職率 |
51 | 成蹊大学 | 17.0% |
62 | 成城大学 | 14.8% |
84 | 明治学院大学 | 11.8% |
101 | 武蔵大学 | 9.8% |
113 | 獨協大学 | 8.9% |
144 | 國學院大學 | 7.4% |
既述のように、同じ大学群内でも差があり、上位は「GMARCH」「関関同立」に近いが、下位は「日東駒専」とほぼ変わらない。ただでさえ学歴フィルター当落線上のC級という位置にいるので、上位・中位・下位といった細かいランクも1段1段重くなってくる。
肌感覚
知名度・認知度
首都圏においては「GMARCH」にあと一歩及ばなかった存在として、一線は越えられなかったがなかなかの実力者として一目置かれる。
だが、地方における知名度は、一部を除いてはほとんどないに等しく、全国的に知名度の高い「日東駒専」より下だと勘違いされてしまうことも珍しくはない。
大手企業での遭遇率は
また、大手企業にいると、周りの人の学歴を見てみると「GMARCH」「関関同立」までは見掛けるものの、「成成明学獨國武」までいくと・・・「見たことないなぁ~」というのが正直なところである(他のC級私立大学も同様だけど)。
当大学群は「GMARCH」等に比べると学生数・OB数が少ないという事情もあるだろうが、それにしてもガチでいない。。。文系の大学ということもあり、「総合職以外」のコースで就職する者も多いのかもしれない。
数字上は、有名企業400社実就職率で1割を軽く越える大学もあるが、このような実態を見ると、やはり大手民間企業の就職においては、B級とC級では壁が設けられているということが実感としてある。
※書いている本人のいる業界だけの話かもしれないので、業界によっては事情が全然異なる可能性はあります
可能性
「世間一般としては『高学歴』だけど、就活市場では『高学歴』ではない」とよく言われるのがC級大学~D級大学の学生である(特に私立大学)。
とはいえ、「高学歴」のラインである「GMARCH」まであと一歩のところまで来た当大学群の学生は受験でかなりイイ線行っていたのである。
もし、まだピチピチの未成年であれば浪人してB級の壁を破ることに再挑戦するのもアリだ(次は受かるだろう)。
また、「当大学群を最終学歴とする」と決めたならば、学歴フィルターを潜り抜けられる大手企業もあるはずなので(人気業界はキツくなるかもしれないが)、エントリーシートは勿論のこと、TOEICやSPIを頑張って面接まで漕ぎ着き、あとは学歴・学力関係なしの舞台で遺憾なくパフォーマンスを発揮して内定をゲットしたりといった、逆転を実現する能力・ポテンシャルは十分にあるはずだ。
「GMARCH」に比べると今後の人生は、ややハードになることは避けられないだろう。しかし、受験での悔しさを忘れず、「日東駒専」とは一味違うということを見せてやりたい。
我が国では、大学受験や学歴のみで人生が確定することはない。自分が将来、B級側・D級側どちらに傾くかは大学入学後の努力次第である。