早慶上理

大学群

構成

・早稲田大学
・慶應義塾大学
・上智大学
・東京理科大学

レベル帯

A級上位B級上位

概要

私立最難関

早慶に加え、上智大学・東京理科大学を迎えた大学群。

国際色豊かで風格のある上智大学、入学後は厳しく鍛え上げられるが電農名繊と同等以上の実績を誇る東京理科大学、ともにB級上位大学にランクされており、高学歴の入口である「GMARCH」に確かな差を付ける実力校として名高い。「GMARCH」なら努力すればなんとか手が届きそうでも、上智大学・東京理科大学が相手となると、またちょっと遠く感じてしまう。

当大学群は私立大学としては最難関である4校として受験界では定着しており、私立大学版「東京一工」のような位置付けと言っていいだろう。首都圏における意識高めのご家庭では、お子さまがまだ小さいうちから当大学群(理科大は微妙かな~ 笑)を視野に入れて英才教育を施す。

ICU

さらにICU(国際基督教大学)を加えて「早慶上理ICU」と呼ぶことも珍しくない。確かにICUは社会的評価・実力・実績としては上智大学・東京理科大学と肩を並べており、当サイトでも同ランクとしている。なのに何故ICUは外されてしまうことが多いのだろうか?

実はICUは求める学生像にかなう者を厳選するためのこだわり(リベラルアーツ教育を受けるにふさわしい者を選抜)からか、入学試験の形式に独自性があるので同じ尺度では比べ辛く(一応偏差値が出てはいるが)、早慶上理とは別枠で扱われることが多い。

一例として「総合教養(ATLAS)」という試験では短い講義を聴き、それに関する人文科学・社会科学・自然科学の観点からの論述等を読み、それぞれの設問に解答するという形式で実施される。また、方式によっては、外部の英語資格としてIELTS 、TOEFL iBTを利用することも可能(安易にTOEICを採用しないところにも、こだわりを感じられる)。

群内格差

難易度は早慶>上理と100%言い切れないが・・・

基本的には早慶>上理ではあるが、上智大学の法学部のように早慶の中位学部と同等の偏差値である学部も存在する。したがって、学部を問わなければ入試難易度が早慶に食い込む場合もある。

東京理科大学も、科目数の違いはあれど、早稲田大学と同等の偏差値である学科もある・・・とはいえ、一部、明治・同志社が迫ってきている学科もありそう。推薦率の低さもあって、偏差値上だけの評価は困難だが東京理科大学の難易度については人によって意見の差が大きく、「GMARCH」上位クラスであるという認識も珍しいものではない。

やはり格差はある

学部によっては上理も早慶の入試難易度を脅かすことがあるのだが、社会的評価も加味すると、早慶と上理の間には、うっすら壁があるということは否定できない。早慶は旧帝国大学をも圧倒するほどの学閥の影響もあり、その大学名が全国各地・どんな業界においても通用し、強力なコネクションを活かすことが出来る。

特に上位層の充実度は格段に違い、早慶の上位学部に絞って重点採用を行う企業もある程だ(早慶の中でも学部間格差が激しい)。唯一のS級大学群である「東京一工」の中ですら確たる内部格差があるように、当大学群も例に漏れない。

社会的評価

有名企業400社実就職率や卒業後の平均年収は以下の通り(ICUも参加)。

有名企業400社実就職率

※慶應義塾大学はデータなし(21年度はほぼ4割だった)

全体順位大学就職率
6位東京理科大学38.0%
9位早稲田大学34.7%
16位上智大学31.0%
29位国際基督教大学24.5%

大学別平均年収

25歳時点

全体順位大学平均年収
2位慶應義塾大学478.3万円
5位国際基督教大学441.8万円
7位早稲田大学437.8万円
11位上智大学426.7万円
13位東京理科大学425.2万円

30歳時点

全体順位大学平均年収
3位慶應義塾大学687.0万円
6位早稲田大学625.1万円
7位国際基督教大学614.5万円
11位上智大学600.0万円
17位東京理科大学583.0万円

35歳時点

全体順位大学平均年収
4位慶應義塾大学852.8万円
7位早稲田大学767.9万円
10位国際基督教大学745.6万円
11位上智大学740.2万円
15位東京理科大学728.4万円

40歳時点

全体順位大学平均年収
5位慶應義塾大学956.4万円
9位早稲田大学869.6万円
11位上智大学844.9万円
13位東京理科大学829.3万円
16位国際基督教大学814.8万円

45歳時点

全体順位大学平均年収
6位慶應義塾大学1,010.4万円
10位早稲田大学949.6万円
12位上智大学927.0万円
17位東京理科大学877.2万円
23位国際基督教大学841.3万円

大学群としては、全体的に上位で推移

慶應義塾大学がやはり強く、S級大学に肉薄するほどの実績を誇る。慶応の大手就職率のデータはないが、過去のデータでは4割を越えており、平均年収が全世代においてトップクラスにいるところを見ると、就職力・出世力ともに強力であることが読み取れる。

東京理科大学は理系単科大ということもあり大手への就職実績は輝かしい。有名企業400社実就職率では「電農名繊」の電気通信大・名古屋工業大学にわずかながら遅れを取るが、社会人になった後の平均年収では優位に立っている(ただ、いずれの世代でも上智より一段低い印象)。

「早慶」と一口に言っても、今回挙げた平均年収のデータにおいては慶應義塾大学と早稲田大学では差が付いており、「上理ICU」も早稲田とは大差こそついていないが、慶應にはなかなか届かないように見受けられる。

とはいえ、「早慶」と「上理ICU」の差よりは、「上理ICU」と「GMARCH」の差の方が大きく、「上理ICU」も地の利があるとはいえ地方旧帝よりも優位に来ていることから就職力等は文句なしの実績と言っていいだろう。学歴フィルターの心配などはもちろん不要。つまりは「上理ICU」が決してショボい訳ではなく、「早慶」(特に慶應)が強すぎるという話だ。

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