年収と学歴(大学別年収) Ver.2022

コラム

0.目次

1.なぜ「年収」?

年収=社会人としての価値?

労働の意義については、「金がすべてではない」というのは至極当然であるが、一義的には給料という対価を得るためのものである。

受験生にとっての偏差値のように給料の水準というのは社会人にとっての稼ぐ力・成果・戦闘力などを定量的に表す、ひとつの大事な指標と言える。

給料もいろいろ

メジャーどころ

給料の表示方法とは実に多種多様である。

たとえば①基本給というのは、残業代・ボーナス・退職金を算定するための基礎となるものであり、企業側からの減額も法的に難しいため、最も重要視される種別の一つである(“ベースアップ”という言葉を聞いたことがあると思うが、それは基本的にこの種別の賃上げのことである)。しかし、ボーナス残業代は企業・個人によって前後するので、基本給だけでは稼ぐ力の全貌は見えてこない。

他には②手取りという種別もあるが、そもそもその定義は一様ではなく「総支給額から税金・社会保険を引いた金額」と捉える場合もあれば、「銀行振込額」と捉えるケースもあり、それぞれで金額は大きく異なってくる。

紛らわしいの

また、③月収を聞かれる場合もあり、これは「年収÷12」が定義としては正解らしいが、それが浸透しているかは微妙なところであり、聞かれてもピンとこずに何と答えたらよいのか困ってしまう人もいるだろう。

似たような種別として挙げられるのが④月給であり、こちらは月々の基本給に残業代などの諸手当を含めた月々の総支給額のことを表す。だが、月給そのものは低くともボーナスが高い場合はその人の本当の稼ぐ力は見えてこず、逆も然りとなる。

さらには⑤所得という言葉も割と何気なく使う人が多いが、こちらは主に税金計算の算定に使われる種別であり、総支給額から基礎控除・配偶者控除などを差し引いた額となる。どんな控除があるかは人それぞれであり、比較としては使い辛い種別となる。その一方で、所得とは統計においては年間の総支給額を表す場合もあり、これも定義としては一様ではなく実にややこしい。

そして

そんな中、⑥年収という表示方法は基本給・諸手当・ボーナスなど様々な支給を総計したものであり、さらには何も引かれていないので、あらゆる種別の中で、人の稼ぐ力を最も正確かつ分かりやすく表しており比較にも使いやすい指標となる。

年収というワードは受験生や大学生にはまだピンとこないかもしれないが、社会において給料水準を表す上ではこの種別が最もスタンダードな位置付けとして扱われやすい。

※ ただし、年収は稼ぐ力を表す指標にはなり得るものの、人の本質的な豊かさを完璧にはかれるものとは限らず、たとえば借上社宅料が給与天引きの場合、実際に使えるお金(可処分所得)は年収という額面上だけから計算される手取りよりもっと豊かなものになったりするなど、目には見えない要素も関係してくる

2.出身大学別年収ランキング2022

今年は出ないかと思っていた

前置きが長くなりすぎて申し訳なかったが、オープンワークさんから約1年半ぶりに出身大学別年収ランキングが発表された。当ランキングは同社に蓄積された年収データをもとに独自のアルゴリズムから25歳~55歳まで5歳刻みで年齢別想定年収が算出されているという特徴があり、291大学、約25万人が対象となっている(前回の2倍以上に及ぶサンプル数)。

25歳~55歳までそれぞれのTOP30大学がランキングされているわけではなく、30歳時点でのTOP30大学が固定となり各大学の25~55歳時点での想定年収が算出されており、途切れることのない賃金カーブの可視化に重きを置いていることも特徴的。

“OpenWork”は基本的に転職プラットフォームであるため転職希望者・転職予備軍のデータを基にされていると考えられるが、転職者は30代以下の若年層が多数を占めること、20代では給与差があまり開かないことを考えると、30歳時点を基調とするのは、まぁ妥当と言ったところか(変な勘ぐりはやめとこ)

顔ぶれ

今回のTOP30は前回のバージョンとほとんど変化がないが、京都工芸繊維大学東京薬科大学OUTとなり、さらには大阪市立大学と大阪府立大学は一つになったため、新たな3枠として、東京外国語大学千葉大学東京農工大学の3大学がINした。

当サイトの学歴ランクと照らし合わせると、年収レース参加大学は
S級大学:4校(全部)
A級大学:8校(全部)
B級大学:18校
となり、今回もすべてB級以上の大学という顔ぶれとなった。

50代追加

また、前回との大きな違いとして50歳・55歳が追加された。転職者としては人数が少ないので(役職定年を迎えることから次のステージを考える人も少なくはないが)、データとしてどれだけ信頼性があるのかは微妙なところではある。

それでも給料のキャリアハイを迎えるこの時期も加わることにより、各大学の会社人生における賃金カーブの全貌がより見えやすくなったことだろう。

気になるところ

それにしても、やはりモヤモヤするのが小さく記載されている「大学院は除外」の文言である。これは①全員学部卒業ベースの大学を対象としているということなのか、それとも②大学院を卒業した人については完全にスルーされて対象外なのか、どっちなのだろうか。

万が一、②だと理系重視の国立大学は非常に不利となるが、東工大OBの9割が対象外となってしまうため流石にこれはないとは思うけども・・・。

当サイト独自のまとめ方

今回は年齢ごとに学歴ランク詳細学歴ランク(上位中位下位が入っているやつ)・大学群別の年収もまとめている。一番右に設けている「差」の欄でマイナスになっている場合は、下位ランクが上位ランクの年収を逆転しており学歴ランク通りに運んでいないということを表している。

先に言ってしまうのだが、全体を通して若年層の時期を除けば「差」がマイナス(下位ランクが上位ランクを逆転している)となっているのはS級下位大学B級下位大学のみであり、大体は年収の順位も学歴ランク通りということである(どや)。

ちなみにS級下位大学は一橋大学の存在が、B級下位大学は防衛大学校の存在が大きいが、横浜市立大学も結構頑張っている。

※ あと、見出しに年齢と一緒に書いている役職名については、一般的な日本の大手企業での理想的な出世コースを描いており、全員そういうキャリアを歩むわけではありません(35歳あたりまでは割と横並びだけど)。

3.25歳:若手社員(平社員)

25歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

まずは25歳。年収500万円を越えているのは東大のみであり、下位では300万円台後半にまで落ち込む。婚活市場では年収400万円未満の男なんて論外として扱われるらしく、25歳時点ではB級大学を卒業した高学歴社会人平均ですらその水準を割り込むことも多いのだ(25歳男で本格的な婚活に乗り出す奴はレアだから無問題だが)。

外資・コンサルなど若いうちから高給取りになれる企業への就職者も増えてきたものの、S級大学卒ですらそんなのは一握り。まだ平社員のうちは大手企業でも中堅企業でも基本給の差は殆どなく、残業代・ボーナスの違いとなってくるが、中堅企業でも忙しい人は忙しいので、大手企業の若手より中堅企業の若手の方が高年収であるということはザラにある。

一部の例外を除けば大手勤めだろうが高学歴だろうが若いうちはこんなものなので、公私ともに地道に頑張っていきましょう。とはいえ、この時点で既にS級4大学と就職最強の慶應義塾大学がTOP5に固まっており、前回よりさらに別格振りを見せつけてきている。

学歴ランク、大学群別

大学群別では、やはり最上位は「東京一工」だが、流石「早慶」もそれに追随している印象がある。

以外にも最下位から2番目にいるのが「地帝」であり、地理的要因からか北海道大学九州大学は300万円台と、苦戦を強いられているようだ。

4.30歳:主任~係長

30歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

中堅社員への脱皮

20代では色々とやりくりをしたり下積み的な生活を強いられる日系企業ではあるが、30歳を過ぎると大手企業では一気に様相が変化してくる。この辺りから大卒総合職の人間は主任クラスから係長への昇進・昇格の対象となり、それに成功すれば中堅社員へと脱皮し、管理職と若手の間に入る実働部隊のリーダー格として自ら仕事の進め方を提案して主体的に推進していく立場となる。

しかも、まだ管理職ではないので、上からの信頼を得られれば責任はない状態である程度好きなように仕事が出来るので、ハマれば仕事が一気に楽しくなる時期でもある。その上、35歳前になって管理職一歩手前当たりの位置につけると、残業代次第では管理職とほぼ似たような年収となるので、責任対価の関係上でみると会社人生の中で最もコスパの良い時期になるかもしれない

世間一般では、30歳前後のアラサーで年収500万円はそこそこに高いハードルなのだが、この高学歴集団ともなると平均年収としては全ての大学がそのラインをクリアしている。

ここは勝負所である

ただ、出世レースは入社時点から出来レースという場合もなくはないが、中堅社員である段階からリーダーシップ・推進力・調整能力を試され、管理職になるべき器であるかどうかという上からの本格的な品定めが始まることとなる。つまり、係長~課長補佐時代である30代前半でどれだけ汗をかいたかが、今後の運命を分けるといっても過言ではない。

またも背景的な話が長くなってしまったのだが、大学別の年収レースを見ると、TOP5のメンツは変動なしであり、東大・一橋は早くも700万円を突破している。

学歴ランク、大学群別

A級対決

「地帝」は順位を上げてきており、1年半前のランキングでは惜しくもTOP10入りを逃した東北大学が8位にランクインし、30歳時点のランキングは一番目立つのでこれは嬉しいところ。しかし大学群としては「早慶」に差をつけられている。

「地帝」は理系出身者が多く、大手メーカー等では理系は地方工場での勤務になることが多いため、東京勤務の多い「早慶」に比べて大都市圏の地域手当が付きにくいことも一因か(ちょっと弱いよな~コレ 笑)

5.35歳:課長補佐~若手課長

35歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

ここまでに1,000万円に届いたらイイ線いってる

30代半ばにも差し掛かると、早い人ならここから管理職(課長級)への昇格・昇進を果たしていく。もっと早く、30代前半で抜擢する企業もあるのだが、伝統的な日系大手企業における最速の管理職選抜はだいたいこの年齢である。この時点で同期の中での出世頭が誰なのかが明確となる。

つまり、将来的に役員・経営層となって年収何千万円も稼げるようなエクゼクティブになりたければ、35歳前後で管理職昇進、年収1,000万円到達はほぼ必須と考えて臨むべきである。

分かりやすい結果に

大学別の年収レースを見てみると、ついに上位4位までS級大学で独占されてしまった。だが、東大は年収1,000万円目前まで来ているものの、日本一の大学ですら平均では大台に届かない。「35歳までに年収1,000万円への到達」というのはそれくらいの難易度であるということを認識しておきたい。

また、5〜8位もA級が占めており、これまで以上にS級⇒A級⇒B級の序列が鮮明となっている。

学歴ランク、大学群別

大学群での差も拡大しており、A級大学の中でも力を持った「早慶」でさえも「東京一工」には100万円近い差を付けられている。「早慶」と「地帝」の間でも60万円以上の差が付き、後者は「上理ICU」に食いつかれている状態だ。

S級~B級、「東京一工」~「マーカン代表」での差は200万円前後にも及んでおり、ここまで来ると確実に生活レベルに影響の出る差が表れていると言える。

この年齢にもなると、高学歴な人達の中でもピンキリな状態が加速してくる。

6.40歳:課長

40歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

陽の当たる人、当たらない人

30代後半のうちに、企業内でマトモに戦力になっている者は大方管理職への昇格・昇進を果たしていく。昇進・昇格ペースや賃金カーブの傾斜については企業によって差はあるが、40過ぎ辺りから会社での落ちこぼれが名実ともにより露骨になってしまう・・・

・・・というのは、ちょっと昔までの話であり、近年では管理職の枠は徐々に縮小されているので、中年になっても課長級未満だからといって落ちこぼれとは、ちょっと言い過ぎ感がある。

下の表は、「令和3年賃金構造基本統計調査」をもとに作成した、従業員1,000人以上の企業における年齢別の管理職の割合である(大卒以上の男女)。

年齢管理職割合
20~24歳10.3%
25~29歳11.2%
30~34歳14.0%
35~39歳24.3%
40~44歳42.5%
45~49歳53.7%
50~54歳59.9%
55~59歳63.3%
60~64歳55.5%
65~69歳38.7%
70歳~36.4%
45.4%

役職としては「部長」「課長」が該当し、統計調査においてかなり各役職の詳細な定義・基準が用意されている。ただ、それでも20代前半で管理職が1割以上もいるというのは驚きであり、おそらくは店長(nabakari)等が含まれている可能性があるので、実態としてはこれより1割ほど低いだろう。

30歳から40歳にかけて管理職比率が一気に上がっていくことが分かると思うが、ピークである50代後半でさえも、大卒でも最終的には6割程度しかなれない(1割分引けばだいたい半数)。しかも、年功序列制度の維持困難な企業が増えたことで万年兵隊の社員も急増する中、将来同種の統計をとった場合、軒並み数値は悪化していくことが考えられるので、現在まだ若い人が中年になったからと言ってその時に50%くらいの確率で管理職になれているとは限らないのである。

学歴ランク、大学群別

A級に切り込む刺客

大学別年収では、またもSSSS・・・そして4桁は彼らだけ。一方で、「早慶」「地帝」はやや勢いに衰えが見られて順位を一つずつ落としており「東京一工」の独走態勢がより決定的な流れとなってきた。

B級では横浜国立大学が健闘しており、「早慶」の間に割り込むほどに順位を上げ、「筑横千」の牽引役となっている。就職に強い学部が揃っていることや、後期合格者が多いことによる上位層の厚さも手伝っているのか、流石は準A級と言える活躍ぶりである。

7.45歳:次長~若手部長

45歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

段々責任が重くなる

年功序列色が未だ強い日系大手企業だとまだまだ管理職が多くいるので、課長級とはいっても実際は部下なしの場合も珍しくはない(ある意味オイシイ)。だが、そこから一つ上のランクである次長級にもなれば多くが「室長」や「グループリーダー」として組織の管理を任されるようになる。全員が次長に上がれる訳ではないが、このクラスからが真の管理職と言えるのだろう。

また、さらに優秀な人だと、この辺りの年齢から部長級に昇格・昇進する場合もある。最近は大手企業でも若手の抜擢が少しずつ浸透してきており、40歳前後で部長になってしまうケースだってある。この役職にもなると自分で手を動かすことは殆どなくなり、「プレイングマネージャー」だった次長課長とは一線を画す存在となり組織の管理、采配に重点を置いて仕事が出来るようになる。

また、役員との距離も一気に近くなり、経営層と従業員の橋渡し役として重責を担う立場である。いくら年功序列の日系大手企業と言えど、この部長クラスにたどり着くのは狭き門となってくる。大手の部長になれれば、出世競争では十分上手くいったほうだと自負を持っていいだろう。

S級は盤石なのか?

この年代でもS級4大学が突っ走っており、東大・一橋はもう平均年収1,200万円に差しかかろうかというところ。このクラスであれば、日系大手課長級の年収水準は大部分が達成出来ていると言える。

そしてS級とA級の差はもう200万円を越えるほどに・・・。

学歴ランク、大学群別

45歳にもなるとTOP30殆どすべての大学で平均年収800万円を越えてくるのだが、これまではほぼ団子状態だったB級大学群において「マーカン代表」がちょっと置いていかれ始めている様子も見えてくる。

ソルジャー要員などと言われることもあるが、「GMARCH」「関関同立」上位校でさえも出世力には厳しいものがあるのだろうか。上位ランクの学生に比べると学歴的には不利な中で、厳しい就職戦線を勝ち抜いてきた実力があるはずなのに・・・。

憶測でしかないが、私立大学は総合職以外のコースへと就職する者の比率が高い(らしい)ので、トップの「早慶」も含めて、年を経るたび出世・給料の伸びとしては厳しいところがあるのかもしれない。

8.50歳:部長~執行役員

50歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

会社人生も2/3くらいの地点にきた

ここからは前回のランキングにはなかった年齢層となる。50歳で部長に昇格しても全然勝ち組という印象であり、繰り返しにはなるが、部長になれるというだけで成功している方だと言って差し支えないだろう。

だが、さらに出世コースにのっている人であれば、これくらいの年頃でボチボチ執行役員へと就任していく。執行役員というのは法的には役員ではなく従業員という立ち位置なのだが、事実上は役員の入口として秘書もつくようになり、管理職ともまた別次元である経営層として認識され、給料も跳ね上がる。

そのような雲の上の世界にまで入ってしまうと、仮に会社を移る際は、一般人のように転職サイトやエージェントではなく他社から直接、または本格的なヘッドハンターからの接触を受けての転身となるので、この年収ランキングの俎上にのってくるとは考えにくい。

次のステージへ・・・

一方で、早ければ50代に入ったあたりで役職定年も徐々に始まり(役職によっても年齢が変わったりする)、出世出来なかった人から子会社等へ出向転籍していくことになる。

ゆく先々でどのような扱いを受けるかは企業次第でもあり、給料が半減するような地獄行きもあれば、親会社の時より格が上がって従来とさほど変わらない給料で生きていけるケースもある。

奴が来た!!

大学別のレースを見てみると異変に気付く。東大を除いて防衛大学校がS級の3大学を打ち崩してしまった。45歳時点でも当学が忍び寄ってはいたものの、ここで一気に2位にまで躍り出た。

防衛大学校卒業者は二佐(中佐)でキャリアを終える人が多いと聞いたが、ここまで年収が上がるものなのだろうか・・・?ただ、定年後の落差は凄まじいらしく、自衛隊からの転職者・求職者の受け入れ話は度々耳にする。

10位まではすべて平均年収1,000万円を越えている。6位〜9位はA級大学が続くものの、より苦戦を強いられている地方旧帝大もそれより下位で見受けられる。都市部との給料の上がり方にはやはり差があるようだ。

学歴ランク、大学群別

そして、ここで「旧三工大」の勢いが落ち始め、はじめて「旧三商大」にリードを許してしまった。「電農名繊」の伸び方がイマイチであるのも、出世は文系の方が理系よりも優勢となることが影響してきているのだろう。

とはいえ、理系に対する社会的ニーズが高まり続ける中で、現在若い人たちが出世する頃にはまた違った展開が見られるのかもしれない。

9.55歳:取締役

55歳時点:大学別年収(2022)
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大学別

殆どの人はここが頂点

最後は55歳。ここをピークとして、多くの管理職も役職定年を迎え、これより先は賃金カーブも一気に右肩下がりとなる。それどころか、滝のようにズドンと真っ逆さまな企業も沢山ある。例外は役員クラスまで出世した人たちであり、執行役員を数年経験した後、順調に運べば取締役として名実ともに役員へと就任することとなる。

役員になると一気に昇格・昇進ペースが上がり、ヒラの取締役⇒常務⇒専務⇒副社長⇒社長など様々な役職がある(ただし最近は専務・常務などを廃止してフラット化を図る企業も出てきた)。社長の先も、陰の支配者である会長が君臨していることがあり(これを“院政”という)、役員報酬はこのポジションの人が一番高いことが多く、超大手だと1億円も超える。

引退後は相談役だの顧問だの、一体何をされているのかよく分からないような名誉職的な役職もたくさん。。。(この辺りの方々は一体いくら貰っているのかワシにも全然分からぬ)

老兵は去るのか?

雲の上の世界はそんな感じだが、下界では部長級の人たちもそろそろ出向・転籍の対象となる。本社で肩書的には部長や担当部長として継続する場合もあるが、給料は減少となることがほとんど。

とはいえ、親会社で部長まで行った人なら子会社等へ行くとそこの役員、もしくはその一歩手前として迎えられることも少なくなく、親会社時代より快適で下手すれば給料も上がってしまうようなケースもある。

そのような美味しいポジションは、基本的に親会社で出世している順に紹介されていくこととなる。最近よく言われている「大手企業で出世するのはコスパ悪い」というのは確かに一理あるのだが(若手課長とかホンマにコスパ悪い)、より長期的な目線で見てみると、必ずしもそうとは言い切れなかったりする。

レースの行方は?

さて、レースも終盤となってきたが、ついに一橋大学が最後の最後で東京大学を抜き去った。同学の同窓会である如水会の結束力は慶應義塾大学の三田会に劣らないほどにすさまじく(規模は小さいが)、それも一役買っているのだろう。

同じS級大学である東京工業大学はここで大きく失速してしまい、念願のTOP5入りを果たした名古屋大学をはじめ、神戸大学・「早慶」といったA級4大学に抜かれてしまった。

京都大学にはこれまであまり触れてこなかったが、地域差からか東京大学はおろか一橋大学にも後れを取る形とはなったものの、全世代通してずっと3位か4位のどちらかという安定感を貫き通した。

また、中堅どころでは、これまでずっと最下位集団の中で苦悩していた東京外国語大学がこのタイミングで謎に抜け出してきたりと、最後は波乱の連続で幕を閉じることになった(55歳の年収本当に信ぴょう性あるのか 笑)

学歴ランク、大学群別

団体戦としては「東京一工」が予想通りのトップではあったが、「旧三商大」も最後盛り返してきた感はある(メンバー被ってるけど)。

「旧三工大」は終盤の失速が痛かったが、それでも年収1,000万円を越えたところは流石。

「地帝」は惜しくも大台には届かなかったが、「早慶」には思ったほどは引き離されずにゴールインとなった。

「マーカン代表」はついに万年最下位で終わってしまった(チーン)。と言っても、最終的には平均年収900万円を余裕で上回っているのだから、高学歴としての意地を十分に見せてくれた。

10.アップ額

30年でどれだけ上がったか

大学別年収アップ額(25歳⇒55歳:2022)
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今回は、25歳~55歳までの5歳刻み、全7世代を見てきたが、それまでの30年間でどれだけ平均年収の上昇が見込めるのか、目安に過ぎないが上昇額もまとめられている。

ただ、見ての通り、結局55歳時点でのランキングと似たような感じになっているので、独自に30年間での上昇率を算出してみた。

アップ率

大学別年収アップ率(25歳⇒55歳:2022)
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最も化けた奴は誰だ?

同じ上昇額でも、スタート地点の年収によってどれだけ伸ばせたのかは変わってくる。極論を言うと、元々年収100万円だった者が最終的に年収300万になったところで「上昇率200%だってよ、俺スゴイ!」なんて言われても「アホか」としか言いようがないのだが、そこまで極端なことはこの高学歴集団では珍しいケースなので、社会人になってから出世・転職などでのキャリアアップする力のご参考として頂ければ。

社会科学系は伸びやすい?

レース中の傾向とはまた違った結果となった。1位は「東京一工」ではなく「旧三商大」となり、やはり一橋大学の存在は大きいが、ここで4位に付けた神戸大学も金融・商社など給料が大きく伸びる業界への就職者が多く、特に看板学部である経済学部・経営学部上場企業への役員も多く輩出している。「何をやっても大阪大学には勝てない」と思われがちだが、これで一矢報いることが出来ただろうか。A級国立大学の中でも大都市圏に所在する、名古屋大学と神戸大学が「早慶」に続く就職力・出世力でしのぎを削りあっている印象だ。

大阪公立大学も学歴ランク以上の就職力があるのは間違いなく、伸び率としてもTOP10入りを果たしているが、公立大学では横浜市立大学がさらに上を言っており、なかなかの粘り強さを見せている。

あまり社会科学系のイメージはないが、上智大学も堂々の第8位にランクイン。コスパが悪い大学とはよく言われるが、社会に出た後の稼ぐ力や出世力は侮れないことは「SMART」のページでも述べている。

B級大学群

大学群別にみると、「マーカン代表」が中位につけているように見えるが、真ん中より下は残念ながら団子状態である。全体として理系の伸び率は苦戦しているように見え、大学では厳しく鍛えられる東京理科大学が伸び率最下位集団にいるのは意外である。就職時には無双状態にある「電農名繊」も、入社後の伸び率は学歴ランク相応の水準を抜け出せてはいないようだ。

「筑横千」も苦戦しているように見えるが、筑波大学は50歳時点では12位にランクインしており、その他の年代でも中堅の位置にはいる。ランクの割には就職が良くないイメージはあるが、稼ぎとしては悪くないのでさほど変なとこには就職していないようだ(笑)。今回初参戦の千葉大学は公務員志向が強めなので、大手民間企業でバリバリという感じではないところはネックになったかもしれないが、それでもTOP30入りしてくるところは「金岡千広」リーダー(だよな? 笑)としての貫禄を醸し出している。

負けっぱなしだと思っていたが

さらに意外だったのは、伸び率としては「地帝」が「早慶」を上回っていることだ。

25歳時点での差も影響しているのかもしれないが、地方での就職者が多く年収の絶対値としては「早慶」より後れを取るものの、年収の伸び方としてはむしろ優勢だという見方も出来る。

11.まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます

これはあくまで想定年収なので、このランキングを完全に鵜呑みにする訳にもいかないのだが、国による統計がない中で転職プラットフォームならではの豊富な情報を活かした非常に興味深い集計ではあり、「年収もだいたい学歴ランク通りになったでしょ(しつこい)という結果となった。

学歴力と個人技の総合力

学歴が最大限に力を発揮するのは新卒就活の時点であり、そこから如何にキャリアアップして年収を上げていくかは個人の頑張り・運・めぐり合わせの方が大きく影響してくる。

ただし、自分と同郷であったり、同じ大学であったりと部下・後輩との共通点が見つかると、その部下・後輩のことが可愛く思えてしまうのが人間としての自然な性なのであり、人事権を持つ上司がOBだったり、同じ出身大学人が企業内に多いと、それに助けられることがあるのもまた事実だ。

絶対これくらいは稼げると保障されるものではありません

注意点として、競争力が減退している日系大手企業も少なくはなく、ジリ貧となる企業での賃金カーブは今後改悪される可能性がある。

また、今回登場した大学に入れたからと言って、上の表のような水準の年収が保障されている訳ではないことも、本来言うまでもないのだがご注意を。

そして、このレースの行方ばかり見ていると感覚が狂いそうになるのだが、高学歴大学の中でもピンキリだとは言え、いずれも日本の平均年収を大幅に上回っており、すべての大学が素晴らしい成果を残しているのだ。

現在の若者が将来これくらい稼げるとは限らない厳しい世の中になるが、一つの企業での出世を目指すも良し、転職して他の企業で活路を見出すも良し、単に年齢を食うだけではなく着実にキャリアアップを重ね、先輩達が刻まれてきた数字はひとつの目標として頑張ろう。

※前回のレースはコチラ

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